ハンセン病と宮崎監督 - 一般社団法人在日コリアン・マイノリティー人権研究センター

記事詳細

ハンセン病と宮崎監督

【投稿日】2019年2月11日(月)

 映画監督の宮崎駿さん(78)が1月27日、国立ハンセン病資料館(東村山市)で講演し、昨年1月に86歳で亡くなったハンセン病療養所多磨全生園(同市)入所者自治会の佐川修前会長について「出会えたのは僕にとって、とても大事なことでした」と振り返りました。二人の出会いは、全生園の近くに住む宮崎さんが「もののけ姫」(1997年公開)を準備中の二十数年前。同作にはハンセン病患者を思わせる包帯姿の病人が登場します(以上、東京新聞2019.1.29WEB版より)。
 講演で触れられたかどうか分からないのですが、佐川さんは在日コリアン1世で本名を金相権といいます。2001年に宮崎監督が発表された「千と千尋の神隠し」では、主人公の千尋が名前を奪われ支配される場面がでてきます。もしかすると宮崎監督は、佐川さんのもう一方の苦しみを「千尋」に反映させていたのかもしれません。(高敬一)