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寄留の民 −第九交響楽を伝えた人々−

尖閣諸島(魚釣島)、竹島(独島)領有権問題、北朝鮮による再度の「人工衛星」ミサイル発射、アルカイダによるアルジェ派遣の日本人を含む外国人労働者の殺害…等と、一触即発になりかねない事態が続く。

そのような国際状況下、ややもすればひび割れそうな「多文化共生」の世界について考えてみたい。

1970年代からおよそ30年間、在日コリアンをはじめとする在日外国人の人権獲得の指導的役割を担ってこられた故李仁夏牧師の名著に『寄留の民の神学』がある。その根本にあるのは旧約聖書レビ記19章33節・34節の言葉だ。

「寄留者があなたの土地にすんでいるなら、彼を虐げてはならない。

あなたたちのもとに寄留する者をあなたたちのうちの土地に生まれた者同様に扱い、自分自身のように愛しなさい。

なぜなら、あなたたちもエジプトの国においては寄留者であったからである。

わたしは、あなたたちの神、主である。」

この約2500年昔の言葉を彷彿させるような出来事が、四国徳島の一隅で起きた。

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【投稿日】2013年2月11日(月) コラム

2013年をむかえて 理事長 仲尾 宏

新しい年をむかえました。

例年なら修辞上のこととはいえ、「おめでとう」と言うことにあまり躊躇しないのですが、今年ばかりは私の心にひっかかるものがあります。

それは会員の皆さんは、すぐにもお気づきのことと思いますが、昨年秋以来の日本の政治情勢です。

衆議院議員の総選挙の結果は約25%程度の支持率しかなくても、議会の3分の2の議席が獲得できる選挙制度の問題があるとはいえ、やはり有権者の側にも「勝馬志向」というか、あるいは民主党政権への愛想づかしというか、また「維新派」の言説にやすやすと乗せられたか、いずれにしろ、日本社会の将来展望を見いだせない中での有権者の戸惑いの結果が生んだ数字でしょう。

私が気になるのはまず第一に安倍総理の「改憲」指向と「国防軍」への自衛隊改称意欲です。

おそらく今秋の参議院選挙の結果によって、まず憲法96条の改憲、ついで9条改憲へと向かうでしょう。

いまも自衛隊の教育はあの田母神氏の発言にみられるような、東アジア諸国とその人々に対する極端な偏見にみちた言説と差別的な意識を注入する隊内教育が行われているようです。

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【投稿日】2013年1月14日(月) コラム

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