寄留の民 −第九交響楽を伝えた人々−
尖閣諸島(魚釣島)、竹島(独島)領有権問題、北朝鮮による再度の「人工衛星」ミサイル発射、アルカイダによるアルジェ派遣の日本人を含む外国人労働者の殺害…等と、一触即発になりかねない事態が続く。
そのような国際状況下、ややもすればひび割れそうな「多文化共生」の世界について考えてみたい。
1970年代からおよそ30年間、在日コリアンをはじめとする在日外国人の人権獲得の指導的役割を担ってこられた故李仁夏牧師の名著に『寄留の民の神学』がある。その根本にあるのは旧約聖書レビ記19章33節・34節の言葉だ。
「寄留者があなたの土地にすんでいるなら、彼を虐げてはならない。
あなたたちのもとに寄留する者をあなたたちのうちの土地に生まれた者同様に扱い、自分自身のように愛しなさい。
なぜなら、あなたたちもエジプトの国においては寄留者であったからである。
わたしは、あなたたちの神、主である。」
この約2500年昔の言葉を彷彿させるような出来事が、四国徳島の一隅で起きた。
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【投稿日】2013年2月11日(月)